第2次世界大戦中に、アウシュヴィッツの強制収容所の支所に収容されていた心理学者 ヴィクトール・E・フランクルの著書。
だいぶ前から読もうと思っていて、やっと読めた。
自分が読んだものは旧版(初版が1961年)のものだったので、日本語が古い感じで多少読みにくかった。新版が出ているのでそちらのほうがたぶんおすすめ。
強制収容所の体験を主観的に書くのではなく、心理学者としての視点から、囚人の内的な状態を客観的に書いたことが特徴の本。妻の死についても、「その時妻はすでに殺されていたのだ」の1文のみという客観的な記述。そのため、収容所の悲惨さが伝わるとか感情を揺さぶるというよりかは、淡々と極限状態の人の心理的な状態について自らも体験し、周囲を観察した立場から報告した本になっていた。
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