いろいろなことで話題となっている新作TCGゲートルーラー
個人的にも注目はしていて、特に「ルーラーによってルールが変わる」「別々のルール同士で戦える」というコンセプトにはとても期待していた。
ただ、実際にフタを開けてみると、現在6種ルーラーがいる(ワールドマスターを除く)ものの、実質はアプレンティスとナイトの2種のみで、ほかはその2種をもとにした亜種という印象のルーラーでがっかりした。

現状は現状で変えることはできないが、ルーラーのコンセプト自体には個人的に非常に興味があることは揺るがない。PVで「遊戯王とデュエマのルールで戦える」とまで言っていたことがもし実現できたとしたらゲートルーラーはどうなっていたんだろう。他にもこんなルールが実装されたら。そんな妄想をしてみるのも悪くないんじゃないだろうか(もしかすると今後実装されるかもしれないし)。

ということで、「もしゲートルーラーにこんなルーラーがいたら」という妄想を本記事で垂れ流していく。


・妄想ルーラーは1〜7まであります
・基本は別TCGのルールの一部の再現を試みています
・可能な限り、ゲートルーラーのルールの枠組みを利用しているのでルールを知っている人が読む想定です
・ルールやバランスはだいぶアバウトです

***

0. ゲートルーラー アプレンティス



LIFE: 12
ATK: 4
STK: 3
【ゲームの準備】
・特になし
【ターン開始時】
・2ドライブ
【配置】
ADA
□R□
SSS
(A: 攻撃ゾーン、D: 守備ゾーン、R: ルーラー、S: セットゾーン、□: 無し)
【ルール】
・手札を持てない
・カードをプレイする際、レベル分のコストを支払わずにプレイできる
・デッキレベル上限50
(以下デッキ構築ルールの詳細は略)

まず、ルーラーのテンプレートの確認も兼ねて、現行のルーラーの1種であるアプレンティスから(アプレンティスの公式HPでのルール詳細)。正確な文面で書くと長くなるのでところどころ省略して書いた。カードに記述されているルール文は少ないが、デッキ構築ルールや各ルールの注釈までみると意外と多い。
このアプレンティスのルールは、意外といままでのTCGには無かったルールで、「デッキ構築に重きを置いて戦闘は自動プレイにしたDCG」を紙のTCGで目指したみたいな印象がある。このルールが現状のゲートルーラーらしさを出していると思う。

1. カードファイト!ヴァンガード型



LIFE: 12
ATK: 0
STK: 0
【ゲームの準備】
・手札5枚
【ターン開始時】
・1ドロー
・ルーラーライド(ルーラー上のユニットのレベルの一つ上か同じレベルのユニットを、手札から選びルーラーの上に重ねられる。ルーラーにユニットが載っていない場合はレベル0のユニットを手札から選んで重ねられる)
【配置】
ADA
□R□
□S□
(A: 攻撃ゾーン、D: 守備ゾーン、R: ルーラー、S: セットゾーン、□: 無し)
【ルール】
・ルーラーの上に重ねたユニットのレベル以下のレベルのカードを、コストを支払わずにプレイできる。
・ルーラーのATK、STKは上に重ねたユニットのATK、STKにそれぞれ等しい
・召喚権2
・イベント使用権1(イベントは1ターンに1回のみ使用可能)
・ルーラーが攻撃したとき1ドロー

ヴァンガード ファーストガイド
ヴァンガードのように、ルーラーにユニットをライドしていく。脇に出せるユニットもライドしているレベルに応じて変わっていく。今のゲートルーラーには無い、ターンが経過するごとに強いカードが使えるようになるという盛り上がり要素を追加できる。このくらいなら、ゲートルーラーの新ルーラーとして実現できそう。

2. ヴァイスシュヴァルツ型



LIFE: 4
ATK: 3
STK: 3
【ゲームの準備】
・手札5枚
【ターン開始時】
・2ドロー
・手札を1枚ダメージに置いてもよい
【配置】
ADA
□R□
□S□
(A: 攻撃ゾーン、D: 守備ゾーン、R: ルーラー、S: セットゾーン、□: 無し)
【ルール】
・ライフが0になったとき、ダメージのカードを1枚選びルーラーの下に置く。その後ダメージのカードをすべて捨札に置く。
・ルーラーの下のカードの枚数をルーラーレベルとする・
・ルーラーレベルが4になったとき、あなたは敗北する。
・ルーラーレベル以下のレベルのカードを、コストを支払わずにプレイできる。
・召喚権2
・イベント使用権1

ヴァイス・シュヴァルツ基本ルール
ヴァイス・シュヴァルツのように一定のダメージを食らうとレベルが上っていくルール。これも、だんだんと強いカードが開放されていく動きがゲームに生まれる。

3. バディファイト型



LIFE: 10
ATK: 4
STK: 3
【ゲームの準備】
・手札6枚、ゲージ2枚(山札のカードをゲージに置く)
【ターン開始時】
・2ドロー
・手札1枚をゲージに置いてもよい
【配置】
AAA
□R□
SSS
(A: 攻撃ゾーン、D: 守備ゾーン、R: ルーラー、S: セットゾーン、□: 無し)
【ルール】
・場のユニットのレベルの合計が3以下になるように、コストを支払わずにユニットをプレイできる。
・前列に自分のユニットがいる場合、このルーラーは攻撃できない。
・イベント、フィールドをプレイする際は、そのレベル分と同じ枚数のゲージを捨札に置くことでコストを支払う

バディファイト遊び方
ゲートルーラーのルールの大元だと思われるバディファイト。場の合計レベルを参照する方法は、新ルーラーとして登場はあり得る。その際は、イベントカードの使用に、ゲージなどの別のコストを使うか、使用権で回数を決めるかになると思う。
バディファイトに寄せるために、センターラインも攻撃可能にして、センターにユニットがいるときはルーラーで攻撃できないという仕様にしたが、ここまでやる必要はないかもしれない。

4. 遊戯王ラッシュデュエル型



LIFE: 12
ATK: 3
STK: 3
【ゲームの準備】
・手札5枚
【ターン開始時】
・手札が5枚になるまでドロー
【配置】
ADA
□R□
SSS
(A: 攻撃ゾーン、D: 守備ゾーン、R: ルーラー、S: セットゾーン、□: 無し)
【ルール】
・カードをプレイする際、プレイするカードのレベルと同じ枚数のカードを自分の手札か場のカードから選び、捨札にすることでコストを支払う。

ラッシュデュエル遊び方
遊戯王ラッシュデュエルのように、場のユニットを生贄にして上級のユニットを出していく。ユニットの生贄だけが支払い方法だと事故が起こりやすそうであるため、手札もコスト支払いに使えるようにすれば良さそうという発想。
たくさん展開してたくさん引くというのはゲームとしても新鮮で、新ルーラーとしての存在感は高そう。
書いてみて思ったけれど、このくらいシンプルな記述だったら本当に実装する価値はあるんじゃないかな。

5. Magic: The Gathering型



LIFE: 20
ATK: 2
STK: 2
【ゲームの準備】
・手札7枚、エナジー0枚
【ターン開始時】
・2ドロー
・手札1枚をエナジーに置いてもよい
・エナジーをすべて起こす
【配置】
ADA
□R□
SSS
(A: 攻撃ゾーン、D: 守備ゾーン、R: ルーラー、S: セットゾーン、□: 無し)
【ルール】
・自分のCNT能力は発動せず、ダメージでCNTがめくれても捨札に置かずにダメージに置く

マジック:ザ ギャザリング 遊び方
デュエルマスターズ 読んでルールをおぼえよう!
TCGの元祖であるMTG風のルール(カードの種類に関わらずマナに置けるのはMTGよりデュエマに近いかも)。だんだんとエナジー(マナ)をためていき、どんどん派手なゲームになっていく。運要素を少なめにするため、CNTを発動しないようにし、ライフを多めに設定してみた。新ルーラーとして、CNTが発動しないというタイプもいても良いだろうと思う。

6. ポケモンカードゲーム型



LIFE: 12
ATK: 0
STK: 0
【ゲームの準備】
・手札7枚
【ターン開始時】
・3ドロー
【配置】
AAA
DRD
□S□
(A: 攻撃ゾーン、D: 守備ゾーン、R: ルーラー、S: セットゾーン、□: 無し)
【ルール】
・このルーラーは攻撃できない
・進化召喚(レベル1以上のユニットは、すでに場に出ているそのレベルより1低いユニットの上に重ねることで召喚できる。進化召喚したユニットを同じターンでさらに進化召喚のもとにすることはできない)
・あなたのすべてのユニットはソウルガードをもつ
・あなたのユニットが捨札に置かれたとき、あなたは1ダメージを受ける
・イベント、フィールドをプレイする際は、コストを支払わずにプレイできる
・イベント使用権1

ポケモンカードゲームあそびかた
ポケカ風として、ルーラーは攻撃に参加できず、ユニットだけで戦う。ポケモンの進化のように、ユニットをレベル0から1、2、3とだんだんと強くしていく。高レベルになる途中を守るために、【配置】の欄のAのところに壁になるユニットを置いて、その後ろのDのところのユニットを毎ターンこつこつ進化させていくとポケカっぽいかなと。
また、ポケカのダメージカウンターを使うところや一撃では倒しづらいところはソウルガードで再現。
ルーラーへの直接ダメージのほかに、ユニットがやられてもダメージになっていくところもポケカらしさがあると思う。

ポケモンカードのルールはゲートルーラーとだいぶ異なるので、ここまで来ると再現はややこしくなってくる。ただ、「別のゲーム同士で戦える!」まで目指すのであればこのくらいのルールは十分想定してもいい。

7. ダメージリソース型



LIFE: 14
ATK: 3
STK: 3
【ゲームの準備】
・手札2枚、ダメージ2
【ターン開始時】
・2ドロー
・ダメージ1枚を表にする
【配置】
ADA
□R□
SSS
(A: 攻撃ゾーン、D: 守備ゾーン、R: ルーラー、S: セットゾーン、□: 無し)
【ルール】
・カードをプレイする際、プレイするカードのレベルと同じ枚数だけ、自分のダメージのカードを裏向きにすることでコストを支払う。

ヴァンガードのカウンターブラストだったり、バトスピのように、ダメージを食らうと使えるリソースが増えるというタイプ。ピンチのときこそたくさんのカードが使えて逆転の目がでてくるので、終盤の盛り上がりが生まれそう。

最後に


妄想でも実際に考えてみると、本当に遊戯王vsデュエマみたいなことができたんじゃないかと思えてくる。一方で、これらをルーラーとして実装していたらバランス調整は今以上に大変だろうなとも思う。
もし、「禁止・制限・エラッタカードを出さない」「ガチもカジュアルも」「賞金制大会」などの高い理想や、それにともなう「厳密なバランス調整の必要性」を捨てて、「真剣勝負には向かないけれど、いろいろなルールで対戦できて新しい面白さでしょ」という点だけの実現を目指したTCGとして作られていたら、ゲートルーラーがTCG業界の新しい柱となっていたのかもしれない。

余談

TCGのルール好き&妄想好き&暇な人は、「既存TCGの一部をゲートルーラーのルーラーで再現するチャレンジ」をやってみると楽しいと思う。ここに書いたものと同じTCGでも、別のルールの再現に着目したり、同じルールでも別の再現方法のほうがシンプルだったりしっくりきたりするかも。