年末にこんなのをつくっていました。
サイコロを振らないすごろく。
すごろくの、「サイコロを振る」という基盤的要素であり運要素であった部分を、「手札の出目が書かれたカードの中から選んで進む」という方法に変えたもの。
プロトタイプを作って遊んでみたので、そのメモを残しておきます。
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基本ルール
ゲームの目的
円形に並べた12枚のカードのマスを、先に3周した人が勝ち。
準備
「Start&Goal」のカードを卓上に置き、残りのカードは裏向きでよくシャッフルして山札にする。「Start&Goal」を含めた円形になるよう、山札のカードを11枚、裏向きで並べる。
裏向きに並べたカードのいくつかを表にする(プレイ人数で変える、2人で試したときは11枚中3枚を表にした)。
各プレイヤーのコマを「Start&Goal」のそば(円の内側)に置く。
ランダムに手番を決めて、1手番ずつ交代で進めていく。
山札から、一人あたり2枚のカードを手札として配る。
手番でやること
カードには左上にサイコロの目マークが書かれていて、手番に手札のカードを1枚選んで使う(捨て札に置く)ことで、そのカードのサイコロの目ぶん自分のコマを時計回りに進める。
進んだ先のマスのカードが裏面の場合は、表にする。もともと表の場合はそのまま。
進んだ先のマスのカードを手札に加え、そこに効果(2進む、もう一回手番をおこなう など)が書かれていればそれに従う。
マスのカードの効果で進んだ際は、進んだ先のカードを表にしたり手札に加えたりはしない。
マスのカードを手札に加えたことで、そこのマスが空きになるので、山札からその空きマスに表向きでカードを置く。
次の人の手番に移る。
周回のカウント
「Start&Goal」のマスに止まるか通過したら周回ポイントを1もらう(周回カウント用のコマで数えておいたり、使っていないカードで数えておいたり)。
カードの例
カードの左上と右上には、手札から使った際のサイコロの出目の数値が書いてある。
カードの中央は、そのマスに止まった際の効果。
盤面を進んだり戻ったり、手札を新しいカードにしたり。画像の左上のカードはマス目の効果なし。
「ワープ」はこのマスに止まった際に、盤面にほかの「ワープ」カードが表向きであるならそこに移動する効果。
やってみた印象
2人でやった。
サイコロを振る運要素がないので、手札2枚のどちらを使うかを毎回考えて手番を進めていく。
運要素が完全に無いわけではなく、裏向きのマス目は何がでるかわからないので、その点が運要素になってくる。
サイコロの出目の大きいカードを使っていくのが基本だが、止まる先にデメリットがある際はもう一方のカードとどちらを使うか考えるという感じ。
カードを使ってコマを進めた後、進んだ先のマスのカードを手札に入れ忘れることが度々あった。特に、マスの効果で進んだり戻ったりする際は、最初に止まったマスのカードではなく、効果で進んだ先のカードを取ってしまいたくなることがあった。「進む→カードを取る」のセットで行いたくなるので、むずかしいところ。
また、山札があると、つい山札からカードを引いて手札に入れたくなる。
盤面で公開されたカードを手札に加えるので、手札の内容がわかってしまうのは良いのか悪いのか、、、というところ。
特に、シンプルにするために手札2枚としているので。
今回は、カードセットに「3すすむ」「4すすむ」などのマス目を進むカードを多めに入れたり、サイコロの出目が7のカードもあったので、かなりバンバン進むようになっていた。先に進んでいる人のほうが、良いマスを選べることが多いので、勝っている側が周回差をつけて一気に勝つことが結構多かった。
1周12マスなので、7とか大きい数字は無くすか減らすのが良さそう。
自分で進めるマスを決められるのが、このゲームの特徴だけれども、理詰めで考えることで意外性や逆転劇が薄くなっていたのですごろく特有のおもしろさが無い感じがした。
すごろくのおもしろさって、「サイコロを振るまで何が出るかわからない」って部分のにけっこうあるのかも、と思った。運だけじゃなくて戦略性が欲しい、でも運の意外性やワクワク感もあったら良い、という意味では、サイコロを2個振らせて、どちらかを選んで進めるというのもありなのかもな〜。バックギャモンも似たような感じでサイコロを振った後の選択肢がいくつかあることで戦略性をだしているし。
細かいところで、カード効果で戻る際に「Start&Goal」のマスを逆周りに止まったり飛び越した場合どうするのかという問題がある。
このゲームの今後について
今回のプロトタイプでわかったことを元に修正したバージョンを作ろうかなと思う。誰でも印刷して遊べるように、PDFとして公開しておきたい。