前回,日食なつこさんの曲を紹介しましたが,今回はそのアルバム曲の歌詞の紹介。
僕は好きな音楽ができる時は、たいてい曲の方で好きになって詩の方から感銘を受けるってことはそれほどないのですが、最近ずっとこのアルバムを聴いていて、実はすごい歌詞の曲ばっかりだなと感じたので文章にしてます。
(リンクは歌詞掲載サイトです
listenボタンで視聴もできるみたい)
1. 水流のロック
前回YoutubeのPVも貼った曲です。
歌ってあげるよロックンロール
踊ってほしいよ screaming dance
ここでふたり起こした逆流が
伝説になるさとうそぶいたこと
ほんとにしようよ水流のロック
相互依存ですね。歌ってあげるから、踊って欲しい。声を貸すから、言葉を貸してよ。
うまく協力できると1+1が2以上になるというアレです。
そして、「うそぶく」って言葉を使っているのがカッコイイです。この言葉は他の曲でも使っていました。
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2.竜巻のおどる日
夜明けはまだ遠く、遥か456km
Turbulences, please blow off boredoms on days somewhere
って英語のところがあるんですが、そこが昔から好きな走さんっぽい感じで好き。
(貼っみたけど、これでは無く、昔のピアノ弾き語りの雰囲気を思い出すんですよね)
3.雨雲と太陽
歌詞的に、NHKのみんなのうたにアニメーション付きで出ていてもおかしくない感じの曲。雨雲が太陽に嫌われたかと思って病んでるところが倉橋ヨエコっぽい感じで好きです。
そして、歌詞掲載サイトには載っていないですが、ラストに
雨雲と太陽が手をつないで笑った午後のこと
誰もが空を見上げた
大きな虹がかかった
でハッピーエンドしているところがすごくいいです。
4.エピゴウネ
エピゴウネってなんだ?と思って調べたんですが
エピゴーネン(Wikipedia)のことみたいです。
模倣者や追随者、まねをしている人 のことらしいです。
歌詞ではまさに、ヒーローのあとを追おうとしているのに夢を語っているだけ人のことを歌っています。
この曲でもカッコいいワードの「うそぶく」がでてきます。
情熱だけで生き残れたらどいつもこいつもヒーローだよ
容易くないから追う価値がある
背伸び程度で届くような空ではない
5.青いシネマ
青いフィルムとか青いシネマっていうのが何を例えているのかよくわからないのです。フィルムって何も撮っていない状態だと青いのかな?それともブルーバックっていう合成映像つくるものなのか?
いつか思い出と名付けて遠くから眺めることになる
その青い時間のただ中に今日の僕はまだいたいの
青春っぽい
6.数える
記憶の微炭酸とか不思議な言葉がいいです。
バイバイ言えたさみしさが僕らには
また次のハローに出会うパスポートなんだよ ステキじゃないかい
7.三面鏡
これは、人が世界を見る時に独自のフィルターを通して見ているということがそのまま歌詞として表れている感じです。
心のレンズとか、「とある科学の超電磁砲」に出てくるパーソナルリアリティもたぶんそんな感じ。
物理的に同じモノや同じ現象を観測していたとしても、見る人の経験や感性によってそのひとそれぞれ受け取るものや感じるものが違うというやつです。
それが、
世界 イルミズム 三面鏡
とか
世界 プリズム 万華鏡
次々百面相
となっているわけです。
それと同時に、
同じ日々の反芻と呼ぶけど
同じ日など一日もない
というところから、諸行無常てきなことも表しているようです。
こういう、「人によって物の見方や捉え方が違う」ということと「永久に同じままのものは無い」ということを意識しながら生きることができている人はすごいんだろうなと思うんですが、なかなか難しいですよね。
頑張ってみるけど
I get bedazzled by world となってしまう。
こうやって歌詞について改めて見てみると、日食なつこさんって考え方とか言葉選びのセンスが良いな〜って思います。