大森靖子のミッドナイト清純異性交遊ラジオが最終回からの放送を延長されての第4回目です。2015年1月11日に放送でした。
やはりというかなんというか、最初に「表現には気をつけて、特に下ネタ」って注意を受けています。それに対して、「実は私は下ネタが嫌い」って言っていたのが意外でしたが、「男の人の話す下ネタが嫌い」ということらしいです。
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この点について、大森さんが話していた理由としては、「女だからといって男に舐められるのが嫌だから」ということ。男の中でしか共有できない下ネタだとすごく引くということかららしいです。「お前より私のほうが男気がある」というスタンスは大森さんらしいですね。
この点に対して、個人的に思ったこととしては、大森さんところの下ネタと「男の人の話す下ネタ」が違うのかなと思いました。大森さんはけっこう下ネタを言う人っという感じですが、大森さんの話すことやラジオのお便りで来るものって、ぱっと見は下ネタだけど当事者はただのネタとして言っているわけではなく、本気な部分(本気で悩んでいたり、本気で理由を考えていたりする部分)も含まれているのだと思います。そういうところが、いわゆる「男の人の話す下ネタ」との違いなのかなと。
それから、テレビの仕事に行きたくなくて旦那に説得されていたというエピソードも語られていました。「テレビに出たくない時が来るだろうから、その時のためにマスクを作っていた」って言っていたのが、なにそれ!?って感じですね。やっぱり大森さんは面白いですな。大森さんは、男性的な面と女性的な面が共存しているのところが独特でいいです。
その他にも「なんでこんなに恥ずかしいモノを堂々と歌ってるのかわかんねー」とか言っていたり、「いいもん食べると肉付きのいい女の子に育つ」とか言っていたり。
その一方で、大森さんでも生活するためにいくらお金が必要だからって考えているところが、こんな性格でも現実的なことを間会えているバランス感覚がすごいなって感じました。
そして、大森さんの、「面白い人が好きだから、こういうことを言ってもいいてことを他の人にも伝えたい」という考え方。ほかの面白い人に生きやすい世の中を作るために自分が率先して前例になるという生き方がかっこいいです。
今回のラジオの後半の弾き語りでは、1曲目に「展覧会の絵」という曲を歌っていました。これは「絶対少女」というアルバムにも入っており、僕も今まで聞いたことはあったのですが、今回のラジオで「この曲は大学生の頃、ギターを買って初めてくらいにつくった曲」と言っており、そういう観点からこの曲や歌詞を聞くと今までとはまた違った感想を持ちました。大森さん自身が美大生で、曲名が「展覧会の絵」で、歌い出しが「有刺鉄線の向こう側の大学の」だったり、途中の歌詞が「展覧会に飾る絵は、これが私の人生だって言うつもり。でも、君の端っこに勝てない気がした。有刺鉄線の向こう側の。」だったり。なんかその当時の大森さんの思考がそのまま現れている感じがして感慨深いものがありますね。
さらにその流れから、初めてギターを買った話になり、大森さんがギターを始める時に「最初から高いギターにしなさい」とアドバイスをくれたおっさん(既にアル中で亡くなっているらしい)の話になります。そして、そのおっさんの命日がもうすぐだということで、その人(かじひとし)の「これで終わりにしたい」を弾き語る。
この曲に連続して、大森さんの「さようなら」を弾き語るという。
たぶん、ラジオの生放送の行き当たりばったりではなく、こういう流れになるように準備はしていたんだろうとは思いますが、弾き語りも絡めてこういうストーリー性のある展開ができる大森さんのセンスはすごいなと思いました。
ということで、今回も大森さんのラジオは素敵でした。
次回は2月15日(日)深夜1:30かららしいです。
余談
喋っていると、たまに「す」と言うところが「しゅ」になっているのが可愛いですよね。
「そうなんでしゅよ」とか「ありましゅよね」とか。