最近やり始めたスマホのカードゲームの話。
今までは無かった特徴があるゲームなので、まだ体験したことない方はやってみるのが吉です。
(ちなみに、自分が始めたのは9/14でした)
ゼノンザードやってみてるけど、わりとCPUに負ける pic.twitter.com/RZS0H6TrEw
— komekkun (@komekkun) September 14, 2019
ゼノンザード<ZENONZARD>公式サイト│ BANDAI
キャッチコピーは
AIと共に、AIと闘う 次世代デジタルカードゲーム
キャッチコピーの通り、最近流行りのAIを前面に押し出したゲームです。この記事では、ゼノンザードのAI部分について特に感じたことを書いていきます。
ゲームのルールとか世界観とかを知りたい人は上記URLの公式サイトからどうぞ。
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AIの強さは十分。将棋AIも手掛けた会社が関わる
今までのデジタルカードゲームは、人間のプレイヤーとの対戦がメインだったので、コンピュータとの対戦はチュートリアルや練習で使えれば良い程度で、お世辞にも強いとは言えませんでした。
しかし、ゼノンザードのAIは強いです。
AIブームの際にはAIとプロ棋士が将棋で対戦する将棋電王戦が話題になりました。ゼノンザードのAIは、将棋電王戦で活躍したPonanzaを開発したHEROZ株式会社が関わっているとのことです。
参考リンク: バンダイよりHEROZのAIを搭載した『ゼノンザード』がリリースされました!
将棋でプロ棋士に勝てるレベルのAIを開発できる会社が関わっているということで、ゼノンザードのAIもカードゲームの強さはかなりのものになっています。実際に自分が遊んでみても、AI相手に勝てないこともよくあり、十分な強さだなと感じます。公式が用意している強いAIにチャレンジできるのですが、それには勝てたことがない(他の人の勝率も、20%しか人間側が勝ててないです)ので、むしろ大抵の人間のプレイヤーよりも強いAIだと言えます。
AIを使う価値がある難しさのゲームルール
どんなに強いAIが優秀でも、活躍の場となるゲーム自体が運に左右されすぎるゲームだったりしたら、AIの戦術の優秀さは発揮されません。
ゼノンザードのカードゲームのルール自体は、他のデジタルカードゲームと比べて難しい方です。ここで言う「難しい」とは、ルールが分かりづらいという意味ではなく、ゲーム中の選択肢が多くて最善手を考えるのが難しいという意味です。
デジタルカードゲームではあまり採用されていなかった相手ターンにカードが使える点や、攻撃する先としてプレイヤー本体以外にフォースというのが二つある点、マナゾーンとフィールドをミニオンが行ったり来たりできる点など、選択肢が多くあり最善手を決めるのが難しいです。
さらに将棋と違って、相手の手札や自分の次のドローがわからないという、カードゲーム特有の非公開情報も考慮する必要があります。
カードゲームということで、「次に〇〇が引けたら勝ち」みたいな運の要素もあるにはあるのですが、何を使うか、どう動かすかといったプレイングスキルのほうが勝敗に貢献するような難しさのゲームになっていると感じます。
この難しさがあるからこそ、将棋AIレベルのAIの技術が生きているのだと思います。
余談
このゲームの対戦は、「自分(人間) vs 相手のAI」と「自分のAI vs 相手(人間)」という組み合わせで二つの試合が同時に行われます。この二つの試合は、最初の手札や山札の順番がどちらも同じになっているようです。いわば、最初のカードの引き運は一緒の状態。この状態でも、自分(人間)は負けて、自分のAIは勝てていることもよくあるので(ゲーム初心者の頃は特に)、引き運だけでなくプレイングが重要で、AIのプレイングレベルも高い事がわかります。
AIと共にできること
ゼノンザードのAI技術は、対戦相手という役割だけでなく、自分の味方としても使われています。
以下に、ゼノンザードのAIがどういうところに使われているのか、主要な部分をあげておきます。
対戦相手としてのAI
ゼノンザードは、基本的には人間のプレイヤーと対戦することはなく、相手のAIと対戦することになります。人間 vs 人間だと煽り行為や遅延行為があったりしますが、そういうデメリットを消して、なおかつ、「ゆっくり考える時間がある」というメリットが有り、AIでも人間プレイヤーと遜色なく十分強いです。
対戦時のAIからのアドバイス
対戦中、自分のパートナーAIに、次の1手を聞くことができます。「このカードをプレイしたら良いんじゃない?」「ここでターンエンドしたら?」と教えてくれ、一緒に考えて戦っているという感じもします。
デッキ作成のAIからのアドバイス
自分の作ったデッキに対して、AIから変更点のアドバイスを貰えます。また、1枚カードを選べば残りの39枚をAIが選んでデッキを作ってもらうこともできます(初心者の頃はめっちゃ便利)。AIと一緒にデッキ作って戦略を練っているような感じです。
その他
その他の点については、下記のブログが参考になります。
ゼノンザードのAIが関わる箇所まとめ | ゼノンブログ予定地
ゼノンザードに惚れ込んでる理由について | ゼノンブログ予定地
プレイヤーをサポートする役割としてのAI
将棋のプロに勝つようなAIとカードゲームで対戦できること自体も面白いですが、大抵の人は強いAIにゲームで負け続けたら途中で心が折れて止めてしまいます。
上記であげてきたように、ゼノンザードではその点もよく考えられていて、AIを対戦相手として使うだけでなく、プレイヤーにアドバイスする役割も重視しています。
参考リンク: AI CARDDASS とは
パートナーAIのキャラクター性
ゼノンザードの特徴して、AIがプレイヤーをサポートしてくれるということを前の節で書きました。
対戦中やデッキ作成のアドバイスを受ける際に、「誰に」「どんなふうに」アドバイスを貰うかというのは結構重要な点です。例えば、人間同士でも、上から目線の人から嫌味な言い方でプレイングのミスを指摘されたら嫌になるでしょう。コンピュータの将棋ソフトからテキストだけでプレイを教わるみたいな状況も、相手が何者なのか得体が知れないため、あまり没入できない。あとは単純に、おっさんよりも可愛い女の子からアドバイスを貰いたいみたいな願望もあったり。
ゼノンザードは、自分のパートナーとなるAIのキャラクターを選ぶことができます。
パートナーとなるAIには16種類のキャラクターがあります。
#ゼノンザード 正式サービス開始まで
ついにあと1⃣週間!あなたは誰をバディに選ぶかもう決めましたか?ぜひこのツイートのコメント欄にてご回答ください。
コードマンの初期能力に差はなく、プレイヤーと共に成長していきます。お好みのコードマンをを選んでくださいね。https://t.co/ablQ69DzZE pic.twitter.com/sFTE3P8PXY
— 【公式】 ゼノンザード<ZENONZARD> (@zenonzard) September 3, 2019
AIの能力自体には差がないということなので、実際には外見やセリフなどからくるキャラクター性の違いのみ。ただ、先ほど書いたように、キャラクター性こそが重要です。同じアドバイスを受けるにしても、どういう言われ方が好みかとか、誰から言われたいかというのはプレイヤーそれぞれで違います。おっさんが良い人も、女の子が良い人もいるし、クールな性格が良いとかもあるし。
AIにアドバイスを求めて、「黙れ」と返されるのが逆に良いという人もいるようだし。
「わからない事があったら自分のキャラをタップしてね♪」
— マイセン (@mysen777) September 10, 2019
とおねーさんに言われたのでタップしたら
「黙れ」
とか言われたのですがw#ゼノンザード pic.twitter.com/QhnDxHQkBT
さらに、ゲームをプレイしていくうちにパートナーAIの性格が変化していき、セリフなども変わってくるそうです(自分はまだそこまで進んでいませんが)。これによって、一緒に成長しているという感じが生まれ、AIに愛着が生まれやすいんじゃないかなと思います。最初に16種類からキャラを選び、そこから性格も分岐するんだから、自分だけのものという特別感も生まれますよね。
アオバ使ってた呪いでウチのシャーロットちゃんがちょっと高飛車っ子になっちゃった泣#ゼノンザード pic.twitter.com/zxKz5PwlcK
— ドラねこ@DXM (@doraneko_DXM) September 27, 2019
最後に
長くなるのでこの記事はここまでにしますが、これを書いているうちにさらにいろいろ書きたいことが出てきたので、あとで続きます。
まだ書きたいことは下記の内容
・ゼノンザードはTCGアニメの追体験ゲームだ ←続き書きました。
・ゼノンザードのAIの、エージェントとしての役割
なんにしろ、「このゲームでのAIの使い方、新しいぞ」と感じたので、まだやっていない人にはおすすめです。カードゲーム好きにももちろんおすすめ。