この前、ブログのこの記事で、
好きなことを語っている人の話は面白いと感じた出来事
モーニング娘。の道重さゆみが好きな人に、道重さゆみの魅力を語ってもらった話を書きました。
その後、数日して電車に乗っていると中吊りの広告に「夏まゆみ」という文字が。

どこかで見た名前だなって思ったら、モーニング娘。の振り付けをした振付師の夏先生でした。
道重さゆみの話を聞いた際に、道重がモーニング娘。に入れるかどうかのオーディション合宿で、中学生の道重を指導している様子をYoutubeで見ていたのですごく印象に残っていました。
そんなこんなで、こんな本があるらしいよっていうことを、その道重好きの人に教えたのですが、僕自身もすごく内容が気になって衝動買いして読んでみたというわけです。

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読んでみて、改めて、アイドルってすごいんだなって思いました。
今までアイドルには特に興味がなく、少し興味があったとしてもアイドルの楽曲やその曲の作曲者に興味があるという方向性でした。
しかし、アイドルの魅力をこうして教えてもらうと、アイドル自体にも徐々に興味のベクトルが向いてきました。
10代、20代の女の子が歌とダンスを猛烈に練習して、ステージに立ちたくさんの観客を熱狂させるパフォーマンスをする。
アイドルとしては当然ですが、もし自分がその年でそれをやれって言われたらできていたかというと絶望的でしょう。
改めて道重のプロフィールを調べてみたら、僕より学年的に一つ下でした。それなのに、今はモーニング娘。のリーダーでもうそろそろ卒業して次のステージに進むという。
この歳になると大抵のアイドルは全員年下なんですよね。
そういう年下の女の子が、競争率が高く、なれるかどうかも定かではなく、人気が出てもそれが安定化するかどうかなんてまったくわからない、そんなアイドルを目指して日々の練習を頑張っていると知ると、それだけで応援したくなるという気持ちが湧いてくるのも自然なことだなと思います。

そして、そんなアイドル達を、振付師として指導するという夏先生というのがまたすごい。
ダンスの技術ということ以前に、人にモノを教えるということの難しさが伝わってきます。
しかも、生半可な練習ではアイドルになりエースになることなんてできませんから、全力を出し切ったその後にある底力くん(本ではくんづけで呼ばれていた)を出すところまで追い込む経験をさせて、そこまでやる重要性を実感させないと一流にはなれないという。
答えを言葉で教えるのではなく、自分で探させて、自分自身で体験させて覚えさせることの重要性を夏先生自身の経験から知っており、そこへ導くためにどう接すればいいかも、何千何万人と振付指導してきた経験から習得している。
Youtubeでオーディション合宿の様子を見た時も、この人すごいなって思いましたが、この本を読んで夏先生の抱いている理念をより深く知れて、改めて尊敬に値する人だと思っています。

ちなみに、この本はページ数があるわりに、余白が多めだったり話が細かく区切られているので読みやすかったです。

個人的に印象に残った話は、
・叱ってくれる人を大切に
・選ばれている自覚を持つ
・短所を出し入れする
・また成長しなきゃ
・謙虚になり遠慮はしない
最後に図と話のページ番号がまとまっているので読み返しやすいです。







余談
(ちなみに、この本にはAKB48の前田敦子やモーニング娘。の安倍なつみの話はよく出てきますが、道重の話は全然出てこないのが個人的に残念でした。)