東京の大学に通い始めた女の子が、夏休みに、生まれ育った海辺の旅館に帰る。そこでの、一緒に育った親戚の女の子のつぐみや、その姉の陽子ちゃんたちとのお話。
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つぐみの性格が破天荒で、周りの人を困らせたり悪口を言ったりするのだけれど、どこか羨ましくなる魅力があるというのが良かった。病弱だからこそ生と死の捉え方が違っているのか、普通の人とは別の次元で感じて行動している感じがして、かっこよさや儚さがある感じだった。
また、舞台となっている夏の海辺の街の雰囲気に憧れる部分が多々あった。夕暮れに海辺を歩きながらアイスを食べたり、夏祭りに花火を見に行ったり、夏の夜に海辺を出歩いたり。小さい頃にこういう世界を過ごして思い出にしてみたかったな〜と思いながら読んでいた。