映画「カメラを止めるな!」を見てきました。
公式サイトに掲載されている映画のあらすじを引用すると、
とある自主映画の撮影隊が山奥の廃墟でゾンビ映画を撮影していた。本物を求める監督は中々OKを出さずテイクは42テイクに達する。そんな中、撮影隊に 本物のゾンビが襲いかかる!大喜びで撮影を続ける監督、次々とゾンビ化していく撮影隊の面々。
こんな感じ。このあらすじの続きが本作の本質的な部分で、自分はとても楽しめました。
これから見に行く予定という人は、ネタバレは見ずに見に行ったほうが楽しめるだろうと思います。
以下、ネタバレを含むので、まだ見ていない人は注意。
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自分は、上記に貼ったような序盤のあらすじ部分だけ読んだ状態で見に行きました。なので、序盤は「ゾンビ映画を撮影中にゾンビがでてくる」というメタホラー映画だと思ってみていたわけです。しかし、序盤が終わった後のあの展開から、「「「ゾンビ映画を撮る」メタ映画」を撮るメタ映画」という二重のメタに変わり、おもしろさが高まりました。
最初に見せた、「放送されたゾンビ映画」に伏線をたくさん含んでいて、その撮影になるまでのエピソードで更に伏線が貼られ、ワンカットノンストップ撮影の中ですべての伏線が回収されていくという魅力的な構造でした。
最初の映画部分で、「なんでこんな間があるんだろ」とか「低予算映画だとしても、このゾンビ素人っぽくないか?」とかところどころ引っかかっていた部分が、後半のパートでつながっていくところが見ていて気持ちよかったです。さらに、エンディングには、この映画を撮影している風景の映像も使われていて、「あのカメラマンがダッシュ中に転ぶシーンって、本当に撮影中に転んじゃったから入れたのか!」っていう場面もあり、メタ映画の構造がもう一段階アップする現実の撮影とのつながりも感じました。
コメディ感があったり、映画監督や役者など映画作成に関わるクリエイターの姿をテーマにした作品でとても面白かったです。
今度は、映画館ではなく家でのんびりしながら見るのも良さそうだなとも思いました。