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いわゆる自己啓発本。移動時間に読んでいました。
Amazonプライム会員のサービスの一つに、一月毎に1冊だけkindle書籍が無料で読めるので、それを利用して読んだものです。
無料で読める書籍は限られており、今までこのサービスを利用して選んだ書籍が薄い内容のものばかりだったので、あまり期待はしていなかったですが、途中からけっこう面白かったです。
この本の冒頭が「私も1年で出版社の社長に成れました!」→出版社名が「ありがとう出版」という流れで、すごく胡散臭い感じがありました。さらに、序盤の方は「まず目指すゴールを決めるんだ。(ワンピースの)ルフィだって海賊王になる夢があるから海に出たんだ」と、よくあるアドバイスがさらにちゃっちくなったような説明だったので、流し読みしていきました。
途中の、コンフォートゾーンとホメオスタシスの話や、スコトーマとRAS(盲点と注目点)の話、抽象度の高さの話のところからは面白くなってきました。
読み終わってから振り返ると、ルフィの例えを出したり途中に漫画が入っていたりしたのは、様々な人に理解しやすいようにハードルを下げて書いた本だったのだと感じました。
個人的には、「抽象度の高さ」の話は、この本の中では「低いよりも高ければ良い」という説明でしたが、自分のイメージでは「低い抽象度(具体的)と高い抽象度(抽象的)を行き来して関連付けて考えられる力」が重要なのだと思います。本書の中での「抽象度が高い」も、自分のイメージと同様に「低い抽象度でも見えている上での、高い抽象度でも見えている」というニュアンスで使われているように感じましたし。
この本での自分なりの総括と、一番印象に残った内容を一つにまとめて書くと、
「高いゴール(夢)を設定して高い視点(抽象度)で物事を捉えよ」ということです。
この考え方は面白いなとおもしろいなとおもいました。
普通だと、ゴールは達成できそうなものを設定しようとか、まずは低いゴールからと言いそうですが、それではダメだという説明には納得させられました。
低いゴールだと、現状の自分の延長線上にあるので、現状の自分が持っている考え方や視点、能力から抜け出せないのです。
一方、ゴールが高いところにあると、そこに到達するためには現状の自分が持っているものを伸ばす他に、今までの自分では目も向けなかったような分野に目を向けて、使えるものがないか探したり新しい能力を身に着けようという、考え方の変化が起こるのです。
ということで、自分だったらどんな高いゴールを設定するかなと考えてみて、「人類が滅亡した後に栄える次の知的生命体を創る」が良さそうかなと思いました。あんまりかけ離れすぎていると実感が湧かないので、「※ただし、その知的生命体には人類の美しいところと面白いところだけ継承させる」も付与しておこうと思います。
たまにこういう本を読むと面白いなと思った次第です。