この前、飛行機に乗った際に見ていた映画たち。

「フラワーショウ!」


「フラワーショウ!」公式サイト
日本では上映している映画館が少なめと聞いていたので、飛行機の映画リストで見つけてせっかくだから見ておこうと思った作品。
アイルランドの女性が、イギリスの有名な庭コンテスト「チェルシーフラワーショー」に出典するまでのお話。
幼少期の森で遊んでいた経験から「現在の庭は、人工的なものばっかり!もっと自然と人が共存する庭が良いんだ」という主張で庭をデザインし、野草に詳しい人とか古来の石の建造ができる人を集めてフラワーショウに挑むお話です。
実話に基づいた作品で、主人公も実際いた人がモデルになっていたり、途中出ててくる砂漠の緑地化をする団体の日本人の人もエンドロールに名前が載っていました。
最後に完成する庭は、自然の中の人間の居場所みたいな雰囲気が出ていて、こういうところでのんびりしたいなという感じでした。

また、野草に詳しい男性に協力を求めるのですが、その人は砂漠の緑地化の活動のほうが大事だとエチオピアに行っており、その人に協力してもらうためにエチオピアまで出向いて緑地化を手伝う場面があります。男性は「緑地化して土砂崩れ等の災害を防いだり、水や食料を確保できるようになれば良い」という物理的に支援・向上させる考えで活動していました。そこで主人公の女性が、手伝ったり民族の文化に触れているうちに、「水場は特別な場所だから利用する人に愛されるものにすべき」と考えて、庭をデザインする要領で水場の緑地化を民族の文化的な雰囲気もある空間にデザインするという場面が印象的でした。
砂漠に緑を戻すのは重要だけれど、ただ植えるだけではなく、そのうえさらに人の生活に精神的な癒やしを与えられるものとしてデザインするというのは付加価値としてかなり大きいです。また、野草に詳しい男性に協力を求めるための要素としても、今までは言葉で説得するだけだったけれど、実際に庭のデザインでどう良くなるのかを実践して認められるというのは納得がいく流れでした。

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「アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅」


「アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅」公式サイト
もう一つ見たのはこれ。
1作目を見ていないので、本当はそちらから見たかったのですが2作目しか無かったのでこちらから。
時間がテーマになっていて、マッドハッターの家族が亡くなるのを過去に戻って止めにいくというもの。
過去に戻るために、時間の番人のタイムの城からクロノスフィアを奪うのですが、そのタイムの城やそこで働いている歯車ロボット、クロノスフィアのスチームパンク的な雰囲気が良かったです。秒ロボットが合体して分や時になったり、クロノスフィアが広がって乗り物になってそれで時間を移動するとか。
テーマとしては、「『過去は変えられない』ことを受け入れる」ということで、帰ったら父親が亡くなっていたというアリスの現実での世界ともリンクして進んでいくというお話。

個人的には、どちらかといえば主人公側のほうが酷いことをしていて、悪役(?)側のほうがいろいろと理不尽な扱いを受けている被害者な構図だった点が、あまり気持ちよく見れなかったと感じました。タイムなんかは、守っているクロノスフィアを奪われ、時空が壊れないように死にそうになりながら追いかけるという、完全に被害者です。また、赤の女王も、性格がひねくれたり頭が腫れたのは過去に妹から嘘を吐かれて母親に信じてもらえなかったことが原因だし、その件で今まで一度も妹から謝ってもらえていなかったという。まぁ最後は一応ハッピーエンドなので良いですが。


ということで、普段は映画を見る機会はそれほどないのですが、たまに見るとやはり面白いです。2時間ずっと見ているのは少々疲れますが、本を読むよりも早いと思うとけっこう良いかも。