難しいTCGだと言われているディメンション・ゼロ
その難しさが、具体的にプレイのどういうところにあるのかを自分なりに書いておくための記事。

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選択肢が多い


大雑把に言ってしまうと、D0の難しさはプレイ中の選択肢が多いところだと思う。選択肢が多いため最善な選択やベターな選択を選ぶのが難しい。ただ、選択肢が多いということにもいろいろとあるので、もう少し分解してみる。
(この記事で想定するカードプールとしては、D0のシステムとしての選択肢の多さをかんがえるため、ビフォアセンチュリーやファーストベーシック(I-1)環境など、バニラユニットや基本的な効果のカードが多い初期D0とする。)

カードを使うタイミングの選択肢が多い


D0はほとんどのカードがクイックタイミング(MtGでいうインスタントや瞬速)以上で使うことができる。最初期のI-1で出た200種にはノーマルタイミングのカードは無く、すべてがクイックタイミング以上で使用できた。
ノーマルタイミングでは自分のターンのスタックが空の時だけしかタイミングの選択肢はない。
しかし、クイックタイミングになると、1枚のカードでも使うタイミングが膨大になる。自分のターン、相手のターン、その中でもさらに相手の行動それぞれに対して使用できるタイミングが生まれる(一般的には、クイックのカードは相手ターンに相手の動きを見てから使うのが最適だが、場合によっては相手のエネが少なく対処されにくい自分のターン中のほうがいい場合もあったりする)。
さらに、同様に相手がカードを使うタイミングも多いため、相手の行動も考えながら使用するタイミングを選ぶとなると最適なものを選ぶのは難しくなる。

プランという選択肢がある


D0にはプランという選択肢がある。一般的なTCGは、使えるカードは手札にあるものだけだが、プランは山札の1番上のカードを使うことができる。また、その一番上のカードが気に入らなければ、それ捨てて一番上のカードを更新して使えるようにするという選択肢もある。そのため、単純に、手札意外にも使える選択肢が増えている。

また、プランと手札は性質が異なる点もある。手札はカードの内容を把握しており確実性があるが、プランは作成を宣言して山札の一番上をめくるまで何が出るか分からないという不確実性がある(プランは不確実だが、ちょうどいいカードがめくれれば手札を減らさずにカードを使えるメリットがある)。ゲームの状況に応じて、確実な手札を使うべきか、不確実なプランを使うべきかという選択も発生する。

盤面の選択肢:中央投下


D0の特徴は3x3マスの盤面を使うところにもある。その中でも、ユニットを出す場所が自軍エリアか中央エリアかによって処理が変わって来る。D0では自軍エリアにユニットを出せばそのまま盤面に残るが、中央エリアにユニットを直接出すとバトルしたあとに破壊される、いわゆる中央投下のルールがある。
手札にあるバニラユニットでも、中央にいる相手ユニットにぶつければ一時的な火力として使え、空いている自軍エリアに出せば次のターンからスマッシュをしに行く攻め手となる。
このように、一つのカードでも出す場所(ここでは自軍エリアか中央エリアか)によって役割が大きく変わるため、ここでもまた選択肢が増えていることになる。

盤面の選択肢:配置


盤面を使う上で、盤面にすでにある相手のユニットに対して、自分はどこにユニットを出すかという選択肢ももちろん生まれてくる。
基本的には、ラインごとに相手のユニットよりもパワーの高いユニットを出していくと有利になる。
盤面配置の無いTCG(MtGやデュエマ)では、もしタダでクリーチャーが場に出せるとしたら出しておいて基本的に損することはない。
一方で、D0だとそこが微妙に変わってくる。

XYX ←敵軍エリア
□□□ ←中央エリア
A□A ←自軍エリア

□: 空きスクエア
X: 相手のパワー4000ユニット
Y: 相手のパワー5000ユニット
A: 自分のパワー4000ユニット


上記のような、左右ラインは同パワーでにらみあいで中央ラインは相手ユニットだけがいる盤面を想定してみる。
もし自分がパワー3000のユニットBをタダで出せるとしたら、自軍エリアの空いている盤面に出すか?配置が関係ないTCGでは、小さくてもタダなら出すのが有利になると思う。
D0の場合には、ここでユニットBを出してみると下記のような盤面になる。

XYX ←敵軍エリア
□□□ ←中央エリア
ABA ←自軍エリア

□: 空きスクエア
X: 相手のパワー4000ユニット
Y: 相手のパワー5000ユニット
A: 自分のパワー4000ユニット
B: 自分のパワー3000ユニット


自分のユニットBの前に、パワーが高い相手のユニットYが対面することになり、真ん中のラインは不利になる。
もし、次のターンでドローしたカードがパワー6000のユニットCだったとすると、ユニットBを出していなければ空いている自軍エリアの中央にユニットCを出して、相手のユニットYに対して有利なラインにできる。
一方で、ユニットBを出していると、ユニットCを出すためにユニットBを移動させる必要があり、そのエネルギー分が損になる。
ユニットCがドローできるかわからないとしても、ユニットBで中央ラインを取りに行くには補助するストラテジーやベースなどの1アクションが追加で必要になるので、使うエネルギー数やカード枚数的に不利になることが多い。
(ウィニー的な戦術だとまた判断が変わってくるんだろうと思う)

という感じで、普段は有利な選択でも盤面の配置に応じては足を引っ張ることになったりして、ここも選択肢として考える要素が出てくる。

盤面の選択肢:移動と詰め


D0の初心者によくあるミスとして、実は勝っていた詰めの盤面に気づかないというものがある。実はプランを作成せずにユニットをすべて移動させていたら勝っていたとか。
こういうことが起こりやすい要因のひとつとして、盤面を移動できるというシステムがあるのかなと思う。
D0のゲーム中の大半では、移動は前進のみが基本で、1ターンに移動させるとしても1、2回程度。一方、「実は詰められていた盤面」では、小さいユニットを何歩も動かして敵軍まで行くとか、複数のユニットを移動させる順番によってはスマッシュが届くみたいなことがある(昔あった詰めD0の基礎編にもこういう設問があった)。
基本的には、「このターンに1歩前進させるかさせないか」程度の選択肢だけ考慮すればいいけれども、盤面によっては何歩も移動させていれば勝てるという、多くの選択肢を考慮する必要が出てくる。このような選択肢の広さを、盤面と移動のシステムが作っている。

スマッシュタイミング


これもD0の特徴で、勝つためには相手にスマッシュを入れる必要があるが、相手にスマッシュを入れると相手が使えるエネルギーが増えるというシステム。
そのスマッシュをどういうタイミングで入れ始めるのがいいのかという選択肢。自分も未だによくわからない。
相手にスマッシュを与えれば使えるエネルギーが増え、相手が有利になる。一方で、スマッシュを5点(あと2点で勝ち)くらいまで入れると、相手はこちらのスマッシュ1のユニットやリリースインに対処する必要がでてきて、選択肢を制限する効果も出てくる。

見返していた下記の動画の12:30頃で、D0初期(ファーストセンチュリー)のプレイヤーとD0末期(Vセンチュリー)のプレイヤーとでスマッシュのタイミングが違う話が聞けるので、聞いてみると面白いです。

おわりに


ということで、D0の難しさとして、選択肢の多さについて書いてきた。
ここではD0の基本的なシステムで生まれる選択肢の多さを書いてきたので、実際にはこの上にさらに各カードの効果や処理の裏技のような要素も難しさに加わってくると思われる。