カードキャプターさくら クリアカード編 トレーディングカードコレクションというのがタカラトミーから販売されています。
トレーディングカードコレクションという名称ですが、カードを用いて遊べるルールがあり、ほぼTCG(トレーディングカードゲーム)です。

クリアカード編のアニメもおもしろいし、TCGとしての要素にも興味があったので、スターター2種とブースターパック10パックを買ってきました。
ということで今回は、CCさくらTCC(Cがやたら多いな)の紹介や考察の記事です。

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ルールの概要


2人対戦のゲーム。
TCGは、元祖であるMtGをベースにしたルールのものが多いが、CCさくらTCCに関してはMtGの影がほとんど無い、独自のルールとなっている。
ルールの詳細は公式HPで。



【追記】
公式のルール解説動画を貼っておきます。

勝利条件


相手より先に3枚の精霊カードをセキュア(獲得のようなもの)したほうが勝ち。


左が精霊カードの表裏。右がキャラカード。

精霊カードをセキュアする方法


1ターンにつき、互いに合計5枚のカード(4枚のキャラカードと1枚のSPカード)を交互に場に出していく。
出し終えたら、キャラカードの組み合わせを見てコンボが成立していたらそのプレイヤーがそのターンの精霊カードをセキュアできる。両方のプレイヤーが「コンボ成立しているorしていない」場合は、4枚のキャラカードの魔力の合計を比べて高いほうが精霊カードをセキュアできる。

コンボの成立の方法は2種類。
一つは、4枚のキャラカードがすべて同じ属性のとき。
2つ目は、4枚のキャラカードの魔力がすべて同じとき。
このいずれかが満たされていればコンボ成立となる。


SPカードは裏向きで場に出し、カードを5枚出し終わったあと、コンボ判定の直前に表向きにして効果を発揮し、逆転を狙えるカード。

キャラカードの出し方


ターンの最初に自分の精霊カードを場の真ん中に出す。キャラカードは、場においた精霊カードの4つの角に対応する属性(火、水、風、光、など)のものを手札からその角に出せる。

対応していない属性の場所に出す際には、裏向きでキャラカードを出すことになる。裏向きのキャラカードはコンボの成立や魔力の計算に使えない。

ルールの所感


思ったよりもガチ勢向けなルール

おおまかなルールは上記に書いたような感じ。
TCG(ゲーム)ではなくTCC(コレクション)と銘打っていて、商品名からはキャラクターグッズの側面が強い感じがするが、ルールとしては山札からのカードを引くランダム性以外には全く運要素が無いというゲーム。
「ライトプレイヤー向けには運要素が強めのルールが良い」というのが、最近のTCGのセオリーなのですが、CCさくらTCCはその逆をいっている。
つまり、外見はキャラクターグッズだが、ルールの中身は運要素が薄くプレイ技術が重視されるガチゲーということ。
交互にキャラクターを出していき、相手の狙いを探っていくルールは、デジタルTCGの中でもプレイ技術が重視されるGwentにも似ている。
また、デッキ構築も他に似ているゲームがあまりないためセオリーが今の所わからず難易度は高そう。精霊カードの属性パターンと、それに出せるキャラカードの属性配分の最適化とか、2つ揃うと効果が発揮されるキャラカードの組み合わせとか、コンボ狙いにするのか相手を妨害して魔力勝負に持っていくのかとか考慮する点はかなり多い印象。

ライト層には優しいと思われる

プレイ技術やデッキ構築技術は問われそうなルールではあるが、ルール自体はシンプルで覚えやすいと思う。CCさくらのアニメファンといったライト層ならば、「コレクション用+ちょっと遊べれば」という感じで、シンプルなルールの恩恵を受けたちょうどよい段階でゲームを終われそう。
しかし、ガチプレイヤーが手を出すと、プレイ技術や勝てるデッキを極める深みにハマっていってしまいそう。ただ、このカードで競技大会が開かれることは無いと思うのであまり心配する必要はないでしょう。(あったらあったで面白そうではあるけど)

開封内容


スターターデッキ


(全カードリストについては公式HPに画像で載っている。)


さくらの方のスターター。スターター専用カード(いちばん左上)は1枚で、他のキャラカードは全部2枚ずつ。SPカードが5枚(いちばん下)。精霊カードが5枚(いちばん上)。

小狼のスターター。

ちなみに、スターター専用カードは魔力200でさらに条件を満たせば+200される強力な効果を持っているのですが、肝心の「条件を満たす相方のカード」がスターター内に存在しないのです。

右のカードがスターター専用の強力なカードだが、スターターデッキには、条件を満たす「(水)大道寺知世」が入っていない。左のカードも同様に、スターターデッキに条件を満たすための「(地)木之本桜」がない。

小狼のスターターのほうも同様。

「スターターデッキだけだとカードの効果が発揮されないからブースターパックも買ってね」という商魂のたくましさが感じられます。
TCGプレイヤーはデッキが不完全な状態だと、思わず追加のカードが欲しくなっちゃうのでね。

ちなみに、購入したブースターパックからは、ちゃんと相方となるカードが出たので一安心。

ブースターパック


10パック全体としてはこんな感じ。

属性別に分けたら、水が一番多くて、光は1枚だけという偏り加減。


精霊カードの4つの角は異る属性のものばかりなので、4枚のキャラの属性を同じにするコンボなんてできるのかな?と当初は思ったが、上記のような「属性に関係なくキャラを出せる」効果や、「裏向きで出してあるキャラカードを表にする」効果があるので可能。


一枚のカードで、「木之本桜&ケルベロス」のように2人ぶんの働きをするカード。「(地)木之本桜がいるとき」のようなキャラクターを参照するカードと合わせやすくなる。
ちなみに、カードナンバーの後にP1やP2と付いているカードがあって(上記の写真だと下段左と下段真ん中)、ホログラム仕様だったり全体的に光る仕様だったりのカードになっている。


1パック5枚の中の封入パターンは、

  • 普通のキャラカード3枚
  • 精霊カード or SPカード 1枚
  • P1,P2のような特殊仕様カード or レアカード 1枚

というパターンだった。


その他、今回のパックから出たカードで珍しそうなもの。
アニメで別中学にいきレアキャラになっている利佳ちゃん(上段左)。
兄貴は妨害系の効果が多いもよう(上段右)。
原作イラストのレアカード(下段真ん中)。

その他、気になったこと


「木之本桜&ケルベロス」のような二人ぶんのカード

「木之本桜&ケルベロス」のような二人分のカードで、テキスト欄に「このカードは〇〇としてもXXとしても扱う」と書かれているカードと書かれていないカードがあった。
どちらもゲーム上では同じ働きをするとして良いのかどうか、、、。

また、「効果テキストが無いキャラクターを裏向きにする」という効果のカードも存在するため、その効果との兼ね合いとかも気になる。

エリオルくんの謎効果


エリオルくんの効果が「相手の場の裏向きのキャラクターカードを1枚表にする」という、相手に有利になる効果であること。とくに魔力がずば抜けて高いというわけでもなく、相手だけ有利にしてどうするんだろう?というカード。もしかしたら使いみちがあるのかもしれないが、いまのところ自分は思いつかない。ただ、キャラクターのフレーバー的には合っている効果かも。


【追記】
SPカードの「李小狼<風華招来>」の効果が「自分の場のキャラクターカードが表2枚、裏2枚であれば、自分の合計魔力+500」というものであり、この条件を崩すためにエリオルくんの効果は使えるようです。

【追記】SPカードの発動タイミングについて

ルールシートでは、SPカードはキャラの魔力の合計が低い方から発動できると記載されている(「できる」なので任意だと思われる)。しかし、状況によっては、魔力合計が低くても相手のSPカードの発動を見てから自分のSPカードを発動したい場合もある。例えば、自分はコンボを成立しているがあいてのSPでキャラを裏返される可能性があり、その後に自分のSPカードでキャラを表にしてコンボを再成立させる等。自分のSPカードを「発動しない」とした後に相手のSPカード発動タイミングがあり、その後に再び自分のSPカードを改めて「発動する」ことが可能なのかどうか。ルールシートやQ&Aには詳細が記載されていないが、どうなるのか気になるところである。



ということで、カードキャプターさくらトレーディングカードコレクションでした。
CCさくら好きなことと、独特なルールも相まって魅力的なカードだなとおもいます。
個人的には、ちょっと遊んだらストレージに眠らせておくかコレクション用として集めるかにするかなという予定です。