三菱一号館美術館で開催されている「ルドンー秘密の花園」展を見てきました。


撮影可コーナーにあった《グラン・ブーケ》のレプリカ。
本物はそのあとの部屋にありました。すごく鮮やか。

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オディロン・ルドン(Odilon Redon)の特長の一つに「黒」があり、リトグラフの黒だけで描かれた作品が多く展示されていました。作品の多くは、不思議で少し不気味な生物といった感じ。植物っぽいものに人間の顔があったり、宇宙っぽいものに目があったりなどなど。
ボードレールの「悪の華」をテーマにした絵もあったりで、不思議な暗めの雰囲気が感じられました。
あとで「悪の華」を読んでみようかなと思ったり。

その他の特長としては、植物学者と仲がよく、植物をモチーフにしたものが多いこと。また、その当時の顕微鏡が使われ始めた背景や世間が宇宙に興味を示し始めた背景から、「目に見えないけれども存在するもの」をテーマにした絵画を制作しているのが特徴的でした。美術だけでなく他の分野の興味が作品に色濃く反映されているんだなという印象でした。
作品の中には、仏陀をテーマとした物もあり、興味の範囲の広さが伺えます。
《グラン・ブーケ》と一緒の食堂装飾として作られた作品の中には、どことなく仏教っぽい雰囲気のものもありました。

また、植物と人間が融合したような空想を描いた作品も多いですが、習作としては現実にある植物のスケッチも多くあり、現実のものを描ける鍛錬があるからこそ空想上の絵も描けるんだなと感じました。

買ってきたポストカード等。

真ん中は、 73 《オジーヴの中の横顔》という作品のポストカード。
本物の作品の方は、翡翠色のグラデーションがキレイで好きな感じでした。ポストカードだとその色合いの魅力は残念ながらありませんが。


あと、あまり関係ない話ですが、
70 《祈り、顔、花》の作品が、いつぞやのキリストのフレスコ画修復事件で修復されたあとの顔に似ている!とか思っていました。