昨今の動画サイトでのゲームプレイ動画が氾濫する中で、ネタバレが無い状態でプレイするのが一番楽しめるといわれるRPG「Undertale」。
いわゆるインディーズゲームというジャンルで、Toby Fox氏がほぼ1人でつくったゲーム。ミュージシャンでもあり、BGMもToby Fox氏が作曲したということで評判が良いらしく、自分はサウンドトラックと一緒にSteamで購入しました。
Undertale | Steam

日本のゲームにも影響を受けているらしいです。


上記のトレーラーには、「MOTHER」シリーズの原案者の糸井重里さんからのコメントもあります。(プレイしてみると、なぜ「MOTHER」の糸井さんがっていうのは納得できます)

自分は1周目を終えたところですが、評判に違わずとても楽しめました。
なので、この記事も極力ネタバレは排除してUndertaleについて書いていきます。

だいぶ評判がよく、受賞をたくさんしているので、すでにプレイした人も多い作品でしょう。今読んでいるあなたが、すでにプレイした人ならば、初プレイの驚きを失わせずに「プレイしたい」と思える記事内容になっているか見てもらいたいです。

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メタRPG


ひとまず一度エンディングまでプレイしてみて思ったのが、メタRPGだということ。
日本のRPGの王道であるドラゴンクエストやファイナルファンタジーなどに慣れ親しんだ人こそ、Undertaleを初めてプレイする際の印象は強烈なものになると思います。今までの一般的なRPGとは抽象度が違う視点で作られたメタなRPGというのが、自分の中でこの作品を表す言葉としてはピッタリだと思っています。
個人的には、こういうメタな作品が好きです。以前にミヒャエル・エンデの「はてしない物語」を読んだときも、ファンタジー小説を読んでいる少年がファンタジーの世界に入るというメタな構造が好きでした。
Undertaleも、今までのRPGを経験してきたプレイヤー自身がそういう視点をもってゲームに没頭できるような工夫が多くされています。

ハクスラからの離脱


先述の内容の理由とも関わりますが、ドラゴンクエストなどのテレビゲームのRPGはもともとはハックアンドスラッシュ(ハクスラ)というテーブルトークRPGをデジタルゲームとして再現する試みで生まれたものでした。
テーブルトークRPGは、ゲーム機などのコンピュータを使わずに、紙や鉛筆、サイコロなどの道具を用いて、人間同士の会話とルールブックに記載されたルールに従って遊ぶ“対話型”のロールプレイングゲーム(RPG)を指す言葉である。
テーブルトークRPG | Wikipedia

ハクスラの構造は簡単に言うと、ダンジョンにはいってモンスターを倒して経験値やお金、アイテムを手に入れ、それを用いて強くなり、さらに協力なモンスターを倒すというものです。
ドラクエはその構造を踏襲しています。
その後、テーブルトークRPGのジャンルはモンスターを相手にするだけでは飽き足らず、人間キャラも登場するようになりました。クエストを達成するために、モンスター相手なら剣や魔法を駆使して倒すだけですが、人間相手なら話が通じるはずだということで、物々交換の交渉を持ちかけたり賄賂を渡したり、その他諸々もできて当然ということで可能性が大幅に広まりました。
Undertaleはハクスラの枠にとらわれず、このような試みも含まれており、モンスターとたたかうほかに会話などの行動もできるようになっています。褒めたり、犬型モンスターならナデナデしたり、そういった遊び心や自由度のある部分が特徴の一つです。

ゲームという主体的な媒体


Undertaleの面白さは、ゲームという形式で自分がプレイするからこそ得られるものだと思います。映画や漫画のような、ただ自分が受動的に見るストーリーではなく、ゲームとして自分の選択が反映される主体的な媒体であるからこそ感じ取れるものがあるのです。
だからこそ、他の人のプレイ動画を見るのではなく自分の体験として実際にプレイするべき作品なのです。



ということで、日本語化もされているので、みんなプレイしましょう。初見プレイが一番驚きが会って楽しいです。