最近は何かを書くときにはボールペンを使っており,シャーペンは大学の学部生の頃以来殆ど使っていません.
先日,昔使っていた筆入れを掘り出して来て,高校・大学の頃に愛用していたシャーペンを久しぶりに使いました.

ぺんてる Pixy P35G というシャーペンです.
だいぶ前に買ったものなので既に廃番になっています.
また,写真のものは長年使っていたので,グリップのゴムは本来の白みがかった透明から黄色に変色していますし,ロゴマークは擦り切れて見えなくなっており,金属部分もくすんでいます.

本来はこんな感じの色でした
Pentel Pixy P35G | ステーショなり!!

いつから使い始めたのか詳しくは忘れましたが,たぶん中学か高校くらいから使い始め,1代目はグリップのゴム部分が壊れ,写真のモノは2代目です.大学受験期はよくこのシャーペンを使っていました.

他にもいろいろとシャーペンは持っていましたが,特にコレを愛用していた理由がいくつかあるので書き残しておきます.

1. 握りやすい太さ
2. 程よい硬さのグリップ
3. 心地よいノック感
4. ペン先のガイドパイプの長さによる視認性
5. クリップ着脱可による集中のしやすさ

***

1. 握りやすい太さ
自分が中学の頃は,ドクターグリップの太めのタイプのシャーペンが流行っていました.太いほうが長時間書くときに疲れにくいとか,強く握りがちな人には良いとか.
一時期自分も太めのシャーペンを使っていたのですが,いろいろ使ってみているうちに普通の太さのものも良いなと思い,気分によって太めのものと普通の太さのものを使い分けるようになりました.
その際に普通の太さのなかで握りやすい感じだったのが,このPixyのシャーペンでした.
ドクターグリップをあまり使わなくなった理由としては,太さよりも,この後に書く3番目の理由が大きいです.

2. 程よい硬さのグリップ
シャーペンのグリップとしては,すごく柔らかいアルファゲルというのも流行っていたことがあるんですよね.実際自分も使っていたことがあり,ものすごく柔らかいのですが,柔らかすぎて逆に気が散ってしまうってことがありました.無意識にぷにぷにしてしまったり,握る強さで変形するのが気になったり.
その一方で,このPixyのグリップのゴムは程よい硬さだったんですよね.柔らかすぎないので強く握っても変形し過ぎることはなく,それでいてプラスチックそのままや金属よりは柔らかさがあるという.
表面の触り心地もベタベタせずにマットな仕上がりになっていて良いです.

3. 心地よいノック感
シャーペンの芯を出すときにカチカチと押す際のノック感.カチカチの音や,押す硬さ,戻ってくる時のバネの力加減などが,このPixyのシャーペンだとものすごく自分好みだったんですよね.
これは文章で伝えづらいですが,好みだったのです.
一方で,自分がドクターグリップのシャープペンをあまり使わなくなったのは,このノック感が要因として大きいです.ドクターグリップのノック感はスッカスカすぎて押している感じが軽すぎたんですよね.それが好きになれなかったです.ドクターグリップは振るだけで芯が出てくるシャカシャカ機能もありましたが,やっぱり押して出したい時もあって,その時のノックの感じは,僕にとってはシャーペンとしてとても大事なのです.

4. ペン先のガイドパイプの長さによる視認性
ペン先のシャー芯を覆っている細い金属部分をガイドパイプと呼ぶのですが,Pixyはその長さが長めになっています.測ってみると4mmありました.

僕の持っている他のシャーペンを見てみると,ガイドパイプがあるものは3mmだったり,そもそもこの細さのガイドパイプがついていなくて,ペン先の円錐の金属の先にすぐ芯が出ているようなものでした.
一方でPixyは,ペン先にいくにつれて金属がだんだんと細くなっていることに加え,ガイドパイプも少し長めに作られていることで,書いている部分の周囲がペンに邪魔されにくく,視認性がよくなるんですよね.
この機能性のあるスリムさが特に好きです.

5. クリップ着脱可による集中のしやすさ
これは裏技的な使い方.
シャーペンで書き物をしていると,書くことだけに完全に集中したくなると思います.
そうした時に意外と気になって邪魔になるのが,シャーペンを胸ポケットなどに留めるためのクリップ部分.

集中している時もシャーペンを握り直します.
その時に,上記の写真のようにクリップ部分が手のほうに当たって気になるんですよね.

そこで,そんな問題を解決するためにいろいろいじくり回した結果,

クリップ部分が外れました.多少無理矢理にですが.
クリップは金属で出来ているので,外しても簡単に壊れたりはしないです.もちろん,また付け直すことも可能(少しコツがいります).
集中したいときはクリップを外しておくことで,手にあたって気になるということがなくなります.

まとめ
こんな感じで,ぺんてるのPixyは,特に特徴的な機能があるというシャーペンではないですが,シンプルさの中に使いやすい要素や使い心地の良い要素が詰まっている逸品です.
結局のところ,シャーペンというのは書き物をする際に自分の手の一部として使うものです.使いやすい道具は身体の延長上のように感じられると言いますが,僕にとってPixyはまさにそういうシャーペンだったのかなと思います.
そんなところが好きで僕は長らく使い続けていたのだと思います.



Pixyと似たシャーペン
Pixyは個人的にすごく好きなシャーペンですが,かなり昔に発売されたものであるため,既に廃番になっています.
ですが,少し調べてみたところ,Pixyを製造したメーカーのぺんてるから,Pixyと似た感じの更に進化しているシャーペンが発売されているようです.

オレンズ ラバーグリップ付きタイプ

ぺんてるのorenzというシャーペンです.
0.3mmや0.2mmの芯が使えるシャーペンで,折れにくいように,ガイドパイプから芯を出さずに筆記するというものらしいです.
ペンの太さはPixyとだいたい同じですし,プラスチックだけだった旧タイプと比べて新しいタイプはラバーグリップになっているので,その点もPixyと似ています.クリップ部分も金属製なので,もしかしたらPixyのように取り外しできるかもしれません.

すべりにくいラバーグリップでオレンズに新たな書き味

Pentelの公式ブログの開発秘話のような記事を見てみると,ペン先の細さは書いているものの周囲の視認性を意識してデザインされているようなので,ガイドパイプが長めだったPixyのような機能性も期待できそうです.
ノック感や実際の握り心地とかは実際に使ってみないとわからないものですが,Pixyが買えない今となっても,代わりとして十二分に満足できそうなペンはあるようです.