根本宗子さんは,6月に大森靖子さんと演劇をするというところから知りました.
その後,大森さんのラジオにゲスト出演したのを聞いて,LoGiRLという生配信を見て,半ば衝動買い的に公演のチケットを購入したのでした.

(一応,まだギリギリ公演期間中なので下記はネタバレ注意です)

***
今回の公演のタイトルは『もっと超越した所へ。』
実はこれが自分の人生で初めて見た演劇になります.

見に行ったのは先週の日曜日.
会場である下北沢ザ・スズナリは,自分の印象ではインディーズバンドがライブしていそうな会場という雰囲気.
ただ,ステージには2階建てのあわせて4部屋のセットが組まれていて,どこかのショールームみたいだと思いました.ショールームにしては生活感のある部屋が並んでいましたがね.
とうことで,自分の演劇の初の印象はセットがすごいということ.
そして,観客の入りもすごくて,満席でした.
開演前に,後ろの席の人が演劇作家になる話とかオーディションの話とか青春真っ只中っぽい雰囲気でしていて,やっぱりそういうの目指している人も見に来ているんだな,と自分とは違う世界を知れた感じで面白かったです.

本題の演劇の内容はというと,4つの部屋にそれぞれ女の子が住んでいて,それぞれ彼氏と何やかやあるという話.
4並列で進むので,テンポがよくて休まる暇もなかったです.
それから,当たり前ですけど演者さんは声が通ってすごいですね.演劇をまともに見たことがなかった自分としてはそんなところから衝撃を受けました.

最初はそろぞれどういう人でどういう関係なのか全くわからないのですが,見ているうちにだんだん理解できてきて,そういう途中段階でもいろいろと笑えるところが出てくるので飽きることは無かったです.
そして,どんどんと男勢のクズさ加減が見えてくるという.
過去の回想でのクズさは酷かったw

4部屋に別れていて,その4部屋は途中まで全く交流はないのですが,過去回想になって,実は2年前はAの今の彼氏はBの前は彼氏で,そのBの今の彼氏は昔はCの,,,という一周回って変わっていたという,
で,今は別の彼女と付き合っているんだから,みんなその前のタイミングで分かれているわけです.基本的には男のほうがクズだから.

そして,現在に戻ってまた同じような男のクズさが原因で4組とも別れることになるのですが,そこは「超越した所へ。」
いままで全く交流のなかった4つの部屋の隔たりなどを無視して相談し合い,果てには別れる直前まで時間を逆行させるという,
常識を超越してはいますが,それこそ,現実では時間を戻さなくても取り返しをつけるということはできるんじゃないかなと思います.
そういう意味では,演劇としては現実を超越した表現だけれでも,完全なるフィクションかというとそうでもないというところが個人的には好感をもてました.

そして,男は相変わらずクズで,別れられるのも当然のような存在なのですが,最終的にはそれを許容しようという女性4人の決意.
これについては,男がダメダメで女がそんなダメダメな存在を拾ってくれた,という意味あいではないと思います.
まず,そのクズな男よりもいい男はいるだろうと思います.ただ,いい男を求めて全く妥協せずに求め続けていったら,果たして完璧な男に辿り着けるのか?
無理でしょうね.
完璧な男なんていないでしょう.
これは男女関係なくだと思います.
一番大事なのは,完璧な男を彼氏にすることではなく,欠点があったとしても,それを補ったり改善の手助けをして共に補い合い成長しあって生きていくことなのでしょう.
ここらへんは,Give and Takeのバランスの話にもつながると思います.
もし完璧な男がいたとしても,その男からTakeするだけで相手に何もGiveしない関係だったらそれはそれで破綻するだろうし.

そんなこんなで,終盤はいろいろと考えさせられましたが,それと同時に一番笑いました.
いきなりのミュージカル展開になったかと思えば,曲はどこかで聞いたことがあるもの.
そして,TSUBAKI.
資生堂はTSUBAKIのCM費をねもしゅうさんに払うべきでしょうね.

そんなこんなで,人生で初めての演劇を楽しんできましたという話でした.
6月の大森さんと根本さんのお芝居も見に行く予定なので今から楽しみです.



余談
ねもしゅうさんのメガネ姿は良かった.



余談2
風俗嬢が一番肝っ玉母ちゃんっぽかった



余談3
お米の袋を持つのは男の特権