プロ格闘ゲーマーの梅原大吾さんの講演のビデオです。
勧められたので見てみました。

NHK文化センター講演会 自分の人生を生きる たかが「ゲーム」と言われても

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最初は話のテンポが少し遅くて、やっぱり喋る専門職の人と比べるとこんな感じになっちゃうよなと思いましたが、講演が進むに連れて、要所要所でオチのある面白い話が続き、トークスキルもあるんだなぁと感心しました。また、質疑の受け答えも要点を捉えて返していたり、質問の要旨からズレているかもしれない場合はそのことを前置きしてから話していたり、すごく親切な質疑だなと感じました。

話の内容も興味深いものが多かったです。
この講演の準備のために、何を喋るか考えていたときは自分と向き合うために歩きながら考えており、1週間で歩いた歩数を見返してみたら恐ろしいほどの数値になっていたとか。
格闘ゲームのあとにプロを目指して取り組んだ麻雀の話とか。麻雀はある意味仕事にすることが目的でやっていたから、嫌な人がいる店にあたった場合は、次からは行かないという選択をしていた。一方で、格闘ゲームは本当に好きなものだから、嫌な対戦相手からぶん殴られても、そのことでその店に行かなくなってしまう自分が嫌で、「おまえにとって格闘ゲームはそんなもんなのか?」という自問自答の末に、再度その店を訪れてそのトラウマを脱したというエピソードが印象的でした。
このエピソードも交えて、どんなに嫌なことがあっても何度も立ち向かえるほど好きなものの重要性を話していました。最悪の場合は親や家族にも否定されるかもしれない、それでも止めれないほど好きなものをやることが自分の人生を生きることだと。
最近のe-Sportsの勃興にも関連して、プロゲーマーを目指す若者に対して、「本当にそれが好きなのか、ただ周りで流行っているから流されているだけなのじゃないかよく考えてほしい」と語っていました。周りに流されず自分のほんとうに好きなもので自分の人生を生きるというのがどういうことなのか、実体験を踏まえて伝わってくる興味深い講演でした。