このブログにも設置しているページネーション。

たくさんのページがあるサイトで、ページを捲るかのようにサイト内をめぐれるようにするためのナビゲーションリンクです。
ページナビゲーションやページングとも呼ぶようです。
細かく言い分けると、「前、次」のような隣合わせへのリンクはNeighbors-navigation (ネイバーズナビゲーション)、「1,2,3...8...13,14,15」のような数字のリンクはページングというのかな?

Next/Prev や Newer/Older みたいなナビゲーションの呼び方について

このブログにページネーションを設置するときに、ちょっと悩んだのが「Newer、Older」「前、次」のような隣合わせへのリンクをどういう言葉で表記するかという部分。
このブログでは、最終的に「Newer、Older」に決めました。

なぜ、「Newer、Older」に決めたのか、以下に自分の考えをまとめておきます。

***

「前」と「次」どっちが新しいの?


自分が他のサイトを巡回しているときに、ページネーションでたまに迷うことがありました。
この記事の続き(時間的に後に書かれた話)を読みたいんだけれど、「前」と「次」のどっちをクリックすれば時間的に後に書かれた記事に飛べるの?

ページネーションに使われる言葉もいろいろあるようで、このような迷いは他の人も感じているようです。

ブログページの「前へ」「次へ」はどっちが新しい?あいまいワーディングの罠

こういう経験があり、どういう言葉選びをすれば、このような迷いがなくなるのか。自分のブログにページネーションをつけるときに改めて考えてみたのでした。

本のページ、Webサイトのページ


もともと、ページというのは紙の本が持っているものです。隣接しているページは物理的な隣接からわかります。
一方、Webサイトはリンクを貼ればどんなところにも移動させることができてしまいます。これは便利な半面、本に慣れ親しんだ身からすると混乱を招きやすくもあるのです。
そこで、デジタル上で本のページの仕組みを再現したのが、ページネーションのようなリンクの貼り方です。隣接するページに飛べるようにする「前、次」のような隣接リンク、「だいたい3ページくらい飛ばしたところ」「一番最後のページ」みたいな開き方をできるようにする「1,2,3,...8...,15」のようなページ数のリンク。

この仕組は便利なのですが、「前、次」の言葉選びはこれで良いのかはまた別の話です。

右開き・左開き


紙の本には右から左に読み進める右開きと、逆の左開きがあります。日本特有の本である、縦書きのものや漫画は右開き。英語の本や日本語の横書き、英語のマンガは左開きです。
この、右開き・左開きの違いによって、読み進める方向が変わり、隣接ページのどちらが話の前でどちらが後なのかが変わります。多くのWebサイトは左開き用のページネーションになっていますが、漫画を掲載しているサイトや漫画ビュワーのページネーションは右開き用になっているものもあります。


右開き(漫画ビュワーとか)
《次ページ《 5,4,3,2,1 》前ページ》

左開き(一般的なサイト)
《前ページ《 1,2,3,4,5 》次ページ》

自分のブログは、横書きなので左開きのページネーションを採用しています。

時系列順のどちらが先頭か


紙の本と違って、Webサイトは随時更新されることを前提として物が多いです。特に、ブログはその一つ。ブログは時系列順に並べれば良いのですが、新しいものと一番古いもののどちらを先頭に持ってくるかで2通りの選択肢があります。古い方から順に読むのが普通だという考えで一番古いものを先頭に持ってくることも有り得ます。一方で、ブログのようなメディアは最新の更新が一番重要で、一番重要なものを先頭(目につきやすいところ)に置いたほうが良いという考えで、新しいものを先頭に持ってくることも納得できます。

自分のブログは、後者の考え方で、新しいものを先頭に持ってくる配置にしました。
しかし、これは前述した左開きの考え方と競合する部分があります。左開きは左から右にページを捲って話を読み進めていきます。一方で、新しいものが先頭にある配置だと、左から右にページにすすめると過去に戻っていってしまうのです。これは混乱の元になります。

時系列が重要なブログ


ブログは時系列が重要なメディアです。偶然たどり着いたページで、花の種を植えていた。この後、芽が出たのか読みたいから次の日のページを読みたい。
こういう場面が多い中で、そして、前述した混乱の元になる配置がある中で、「前」「次」といった隣接ページのリンクがあっても「次の日のページを読みたい」の次の日が「前」と「次」のどちらなのかすんなりとは分からない。「次の日」だから「次」ページ?ページ数が減るほうが新しい内容になるから「前」ページ?
こういう思考を挟ませてしまう時点で、親切な言葉選びにはなっていないのです。
同様に

  • 《戻る、進む》
  • 《Prev、Next》
  • 《前の記事、次の記事》
  • 《前の日、次の日》
  • 「<」「>」のみ


も分かりやすいとはいえません。(次の日をクリックしたら1日過去のページに飛ぶサイトもあります。「前」、「次」は時系列を表す上で混乱を含んでいるのです。)

時系列が重要なブログで隣接ページの時系列関係を明確に表すには、「新しい (New)」「古い(Old)」が適していると思いました。
種を植えたページにたどり着き、芽が出たかどうか見たいなら「新しい (New)」のリンクを、どうやって種を手に入れたのか見たいなら「古い(Old)」のリンクをクリックすれば良いのです。
ということで、自分のブログではページネーションに「Newer、Older」の言葉を使うことに決めたのでした。「-er」がついているのは、中のページ数「1,2,3,...14,15」にも1側がより新しい方で、15側がより古い方ということを表す意味合いも含まれているんじゃないかなと思います。(言葉を決めるにあたっていろいろサイトを見ていたら、単に「New/Old」と使っているものよりも「Newer/Older」のほうが多かった印象でした)

ちなみに、ブログのような時系列が重要なものではなく、何かを解説したようなサイトのページだったら、「前」「次」のほうが適していると思います。